第43話 絶滅者ボスキート

 何と言うことでしょう。

 今回、久々に伝通院先生がミラクルでした。

 というわけで張り切って今回のレビューです。


 ボスキートと対峙した風のトライブ3人組。レムルズトルネード(初期以降めっきり見なくなった伝通院先生の技)で攻撃を仕掛けてくるボスキートに対し、「やはり風の技が使えるのか」と驚いたり「いきなりひどいじゃないか」と文句をいう風のトライブ3人組。


 待て、「ひどいじゃないかって」って何。


 3人はセイザーに変身して名乗りを上げると、しょっぱなから伝通院先生のミラクル発言が飛び出しました。

伝通院「これでわかったろう。俺たちは戦いに来たんじゃない。同じグランセイザーの仲間がいることを教えに来たんだ」(結構意訳)










 ・・・・・・は?










 ちょっと待ってください、そこのミラクル先生。

 何がどうしてボスキートがセイザーの仲間という設定に。









 天馬、変身しても攻撃されてるから! 生身に戻っても必殺技受けたから! っていうか、前回助けを求めに来てた郵便配達のおじさんが言ってたじゃん!!! 化物に襲われたって!!! 何より現状から人がいないのはボスキートのせいだって仮説のひとつも立てておくれよ!!!(懇願)











 ……まあ、しかしあれです。いくら戦いに来たんじゃないと言っても、そこはミラクル先生。
 相手が攻撃をやめる気配がないのがわかるとあっさり攻撃を仕掛けます。
 ちなみに涼子に至っては「口で言ってもわからないなら力でねじ伏せるしかない」とばかりにっていうかはなから説得意欲がありません。(そして仁は涼子さんの言葉に首を横に振ったりはしません←断言)
 そんな涼子がヴェルソーイリュージョンという念動系の技でボスキートの捕獲に成功。
 しかしその場(戦いが見渡せる道路)にやって来たルカがウォフマナフの命により、ヴェルソーイリュージョンを無効化させたのか、ともかく嫌々ながらもボスキートに助力します。
 自由になったボスキートの放つヴェルソーイリュージョンから涼子を庇い遥か彼方に吹っ飛ばされる仁。
 仁が吹っ飛んだ方向をちらりと見ただけの涼子。

 はなから素無視の伝通院先生。










 ・・・・・・強く生きろよ、仁・・・・・・





 その後、伝通院先生は武器(銃)攻撃をするものの、ボスキートに逃げられます。
 ちょうどその頃、未加と剣がルカのもとにやってきます。ルカの一部始終を見てたらしい2人は「人間じゃないみたいだね」(服装で気付いてください)「あなた何者!? 天馬はどこ!」と詰め寄ります。しかしそこに天馬も駆けつけ、ルカが自分を助けてくれたことを伝えます。騒ぎに気付いたのか、伝通院先生と涼子もやってきます。
 剣が「でもボスキートを助けていた」と言うと、見計らったように仁がやって来ました。

 そして視線をちらりと向けるだけの伝通院先生。はなから素無視の他の4人。










 せめて「無事だったな」くらい声掛けてやれよ……





 ・・・・・・強く生きろよ、仁・・・・・・(ホロリ)





 ルカから色々聞こうとみんなで詰め寄りますが、生命エネルギーを使いすぎたルカは倒れてしまいました。
 天馬がルカに連れられた空き別荘にルカを運び、伝通院先生よりただの衰弱と診断されます。



 どうでも良いっちゃどうでも良いんですが、異星人の怪我の治療(対ルシア)と体調の診断(対ルカ)の間にはどれほどの違いがあるんでしょうか。



 これで倒れた原因が何かの病とかだったらいっそ清々しいほど笑えるなーとかちょっと思いました。(笑うのか)

 地球人は凶悪だと聞かされていたルカは、ウォフマナフの者である自分を助ける天馬たちに戸惑います。そんなルカに天馬は「君は間違ったことを教えられたんだ」とわかりあうため一生懸命説明。



 えー、しかし(特に)伝通院先生の行動を鑑みるに凶暴(味方にするための説得に行ったはずがいきなり銃で不意打ちとかダム破壊とか)、凶悪(カリンへの態度とか)でも何も間違いはないように思えてしまうのはなぜでしょう?(遠い目)



 ボスキートを復活させる、という行為にすでにウォフマナフに対する不信感いっぱいの様子なルカは、助けられた恩もあるのか、自分が地球に派遣された理由をあっさり教えてくれます。
 ルカ曰く――

 地球人は絶滅者ボスキートの子孫だと言うのです!

 ちなみにボスキートは生命エネルギーを吸収して、仕舞いには分裂して増殖していくそうですよ。









 ・・・・・・・・・・・・。












 あの、すいません。








 分裂して増殖するボスキートがどうやって地球人との間に子孫を残すと言うのでしょうか?(真顔)









 えー、堀口博士なんかは『ボスキートの子孫ということなら同じ力が使えることも納得いく』みたいなことを言っちゃってますが、それ以前の問題として。生物としての根源的な問題として。

 んで、もちろんこの疑問に対する答えはなしって言うか誰も疑問に思わなかったわけですが。



 その後、まあ、色々と、隙を見て逃げ出したルカをボスキート捜索をあっさりやめた天馬が探し、「信じてくれ! 俺が君を守るから!」とか「僕らはみんな生きているー♪」(童謡のてのひらをたいように)というような説得を天馬がルカにしたりルカが説得されたり、他のメンバーはボスキートを探し回ったり、堀口博士はボスキートが封じられていたボールを直そうとしたりと、だから探すのだけなら国防省はと一部ツッコミを入れたくなる行動をしてくれつつ、ボスキート捜索中の未加と剣の前に件のボスキートが現れます。
 苦戦する未加と剣のもとに、天馬がやってきたり堀口博士と一緒に涼子が来たり。堀口博士はボスキートが封じられていたボールの修理を終えていたので、再びボスキートを封印しようとしますが、激しい戦闘が繰り広げられているせいで、うっかり未加に向かって誤射してしまいます。



 そもそもそういうアイテムを使うと事前に連絡なりなんなりして、見事照射できるように周囲の協力が得られるようにしておこうよ、あくまで宇宙考古学者なだけのそこの一般人……



 セイザーの力はボスキートを元に作られているのか、誤射された未加は変身が解けて気絶してしまいます。
 ボスキートの方でもまた封じられてしまうかもしれないアイテムが脅威に映ったのか、戦闘目標が目の前のセイザーたちからボール(そして必然的にボールを持ってる人)に変更。まずいと感じた堀口博士はボールを涼子に持たせてとにかく一旦逃がそうとします。
 しかし、涼子と剣の健闘むなしく(というか涼子から剣にボールがパスされてすぐ)ボールはボスキートの手に渡ってしまいます。
 しかししかし、そのボスキートに向かって発射される一応威嚇射撃

 ところでボール奪い合いの時、涼子と剣はあくまで接近戦で対応してました。互いの武器も出さず。そりゃあ、うっかり必殺技攻撃とかしてボールを壊しちゃ元も子もないですもん。

 そんな微妙な戦闘の機微を全く無視したいきなりの銃撃。
 もちろん、あのお人です。







 ミスターミラクル、伝通院。







 やっちゃってくれました。「それを渡せ」とボールの譲渡を言い出してることから事情というか、ボールの重要度をわかっているはずなのに銃を構えたままの脅しです。
 しかも伝通院先生、相手がすぐに渡そうとしないと、あっさり引き金を引きます。

 もちろん、ボスキートは好機とばかりに伝通院先生の放った一撃がボールに当たるようにして、見事ボール破壊。







伝通院先生「しまった。」







 『しまった』て――――!!?








 待って先生、『しまった』も何もそのタイミングその距離で銃撃なんかしたらもちろんこうなる自明の理だからー!!!(抱腹絶叫)






 「うわーこの人ダムに続いてやってくれちゃったよー」と半笑いで見守る間もまだお話は終わっていません。
 天馬がボスキートに射ったバーニングファルコンをボスキートが弾き、弾かれたバーニングファルコンが偶然ルカに当たりそうになったのを天馬が庇って重症を負いルカが全ての生命力を天馬に注いで復活させるという一コマもありました。






 ぶっちゃけ、天馬、ぜんぜんルカを守れていないどころかむしろルカに守られまくってます。(それでいいのか主人公)






 そして天馬がすぐに復活するや否や、涼子、剣、天馬、伝通院先生の4人で必殺技をボスキートに放ち、ボスキートを撃破します。
 ルカは天馬の腕の中で、安堵しながら光の粒となって消えていくのでした。

 そして、別段封鎖されてもいなかったらしい甲山にハイキングにきていた一般人の背後に忍び寄る見覚えのある謎の影、で以下次回。






 そりゃあ、ボスキートは分裂して増えるって言われたのに誰もその可能性考慮してないんだもんなー。






 ……ひょっとして、セイザー達のうかつっぷりがドンドコあらたな犠牲者を増やしていませんか。(真顔)
 むしろあなたが気付くべきポイントではないんですか、御園木課長……!






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