えー、今回の感想をひと言で述べますと。
ギャバ●じゃなかった。(当たり前)
なんだよー! 宇宙刑事だなんて魅惑的な響きで人に期待させておいてさー!!(してたのか)
しかしツッコミどころは満載でした。
そんなわけでちょっと傷心しつつ(すんな)今回のレビューです。
愛用のオープンカーに乗って親友・真司とスポーツジムに向かう途中の仁。普段、パソコンばっかりやってるやってる真司に身体を鍛えさせようというのが目的のようです。
乗り気ではない真司に「デザイナーのくせにそんなに身体を鍛えてどうすんだ」と逆にツッコまれ「異星人」と言いかけたのを慌てて「異性に」と言い換えて、「身体を鍛えなきゃもてないよー」と返す仁ですが、
まず、デザイナーとして親友のコーディネートをしてやって欲しいと思う今日この頃です。
……っていうか、どういう接点でふたりが親友になったのかが不思議な取り合わせ……
――と、まあ、とにかく暢気に会話しつつずいぶんと郊外の外れにでもあるらしいスポーツジムに向かっていると、突如車の前方に雷が落ち、真っ赤でごつごつしたシルエットの異星人(凶悪面)が現れます。
まあ、なんて容赦のない突発的な展開……!
更に、その異星人を追うように現れる青を基調としたカラーリングの異星人。察するに、これが前回言われていた宇宙刑事でしょう。
・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。
こんなん、ギャバ●と違う……!(むせび泣き)(←泣くな)
そのまま赤い異星人と似非ギャバ●の戦いが始まりました。すぐ間近に地球人がいることもお構いなしです。どう考えても敵らしい赤いのはともかく、仮にも『刑事』と称される職業の人がそれでいいのか。(せめて、「この場から逃げろ!」ぐらいの警告はして欲しかったって言うか)
しかし、青い方の似非ギャバ●(むしろ青いから似非シャリバ●か? ……いや、いいや似非ギャバ●で)はそれでも刑事としての基本理念は忘れていなかったようで、目前で巻き起こった人外の戦いに恐慌状態に陥ってその場からの逃走を図ろうとし、逆に赤い異星人に銃で狙われた真司(一般地球人)を赤い異星人(あー、これがクリミネルか)の攻撃から身を呈して庇います。
そしてその一撃によって消滅していく似非ギャバ●。
……いきなりやられた……!!
しかし、その消滅していく塵が近くで倒れて気を失っている真司の身体に入っていきます。そして、目を開けた瞬間、様子が様変わりしている真司は、クリミネルに対していきなりファイティングポーズを取り出します。
……取り憑かれた――!!!
その時、偶然通りかかったパトカーが異様な風体の怪物(クリミネル)に気付き、パトカーから降りた警官二人がクリミネルに近付こうとするとクリミネルはパトカーを爆破して、その爆発エネルギーを吸収してどこかへ逃げていきます。
現在真司に取り憑いている似非ギャバ●は、真司の身体を破壊されたくなければクリミネルを追えと仁を脅し、仁と似非ギャバ●はクリミネルを追うことになりました。
似非ギャバ●はクリミネルの発する念波をキャッチすることができるらしく(あんまり距離が空くとダメなようですが)、キャッチした念波を辿ってクリミネルを追跡します。
追跡中、仁が似非ギャバ●に何者か尋ねると思いのほかあっさりと正体をばらしてくれました。
なんでも似非ギャバ●はアジャンテ星の警察官で第一級犯罪者のクリミネルを追って地球まで来たそうです。
地球では異星人の存在は極秘にされる傾向がありますが、アジャンテ星だと別にそういうことはないようですね。っていうか、どの辺にあんのさアジャンテ星。
クリミネルについて、「うぉふまなふの回し者か!?」と詰問する仁に、似非ギャバ●は「関係ない」と即答します。
っていうか、「うぉふまなふ」って確実に専門用語だと思うんですが、そんな単語出されて「関係ない」と即答できるって事はあれですか、うぉふまなふ、宇宙じゃメジャーな存在ってことですか。
しかも似非ギャバ●は「なんでそんなことを知っている」とか聞き返さないって事は少なくともアジャンテ星では知ってて当たり前の知識ですか、うぉふまなふ。ってことは、そんなところに狙われている地球って案外有名?
その頃、堀口博士の研究所ではなぜか掃除の真っ最中。本に被ったほこりをはたきで落としつつ、
堀口博士「ちゃんと掃除しとるのかね」(埃が間ってごほごほ)
未加「掃除して……ません……」
天馬「ちゃんと仕事しろよー」(ソファでくつろぎつつ)
いや、お前こそ仕事しろ。
なんで研究室でくつろいでんだ、このバイク便のあんちゃん……
その時、堀口博士の研究所に電話が入り、パトカー爆破の現場にいた仁が逃走している、という情報がもたらされます。事件の予感にテンションの上がった天馬は、どこにいるかもわからない仁を探しに出かけてしまいました。(ちなみに未加も一緒)
まずは携帯とかナックルライザーで連絡を取ろうとしてみるとか、ある程度の手段を尽くしてから当てもなく探し回って欲しいと思うのは贅沢な願いでしょうか。(遠い目)
さて一方、仁たちが次にクリミネルを発見した時は、クリミネルは電線から電気エネルギーを吸収してました。
そんなクリミネルになぜか真司の身体のまま向かっていく似非ギャバ●。クリミネルの反撃を受け、当然のごとくあっというまにボロボロになり、流した血に「なんだこの赤いのは!」と驚愕のご様子。
どうやらアジャンテ星の人は赤い血が流れないようですね。(分析)
っていうか、仮にも宇宙を又に駆けて犯罪者を追うくらいならせめて地球人の人体構造とか把握しといてください、そこの宇宙刑事。
どうもこれまでの自分の身体とは違うこと、何より地球人の身体のもろさを全然自覚していない似非ギャバ●に、「これ以上親友の身体を傷つけられてたまるか」とばかりに仁が立ち上がります。そしてようやくセイザーに変身。
そしてそれを驚きの表情で見詰める似非ギャバ●。
うぉふまなふは有名でもグランセイザー(ローカルヒーロー)は全然有名ではなかった模様です。(分析)
戦いは仁の優勢で進みました。しかし敵はエネルギーを吸収するタイプです。そう、いわばダイロギアンと同タイプ。必殺技が放たれた時が勝負だなー、と見守っていたそのときでした。
仁の放った必殺技(竜巻ビームを放つ)をバリアを張って防ぐクリミネル。
そうかー、このあときっと吸収だなー、とかつてのダイロギアンを思い起こしつつ見ていると、なぜかバリヤが破壊されクリミネルは普通にダメージを受けます。
エネルギー吸収の設定はどこ行った。
クリミネルは持っていた銃を取り落としますが、隙を突いてその場から逃げ出してしまいました。
再びそれを追い始める仁と似非ギャバ●。
更に、2ケツでバイクに乗って当てもなく仁を捜索中の天馬と未加もクリミネルの引き起こすエネルギー吸収現象に気付いてそちらに向かいます。
仁は地球人の貧弱さや、自分がグランセイザーでこの星を守る為に生まれてきたことなどを説明し、似非ギャバ●は「俺と同じようなものか」と素直に納得。
やはりアジャンテ星ではグランセイザーという単語すらまったく認知されていなかったようです。(分析)
クリミネルの居場所に近付き、隙を見て銃を奪った仁は似非ギャバ●を置いて行こうとしますが、クリミネルを倒すことに必死な似非ギャバ●は握力鍛える機器を銃器持ちして、「その銃を返せ!」と仁を脅します。
……そりゃまあ、それだけ必死なことを表しているのはわかりますよ? でもさ、
百歩譲って握力のを知らないのはまだしも、手にした機材が少なくとも銃器の類でないことくらいわかっていて欲しかったと申しましょうか。
宇宙の文明レベルは混沌としています。
似非ギャバ●の必死さに仁が理由を聞くと、クリミネルは似非ギャバ●の相棒を殺し、今、仁の手にあるクリミネルが持っていた銃は本当は似非ギャバ●の相棒のものだったというのです。
仁は銃を似非ギャバ●に返してやり、代わりに握力機器を受け取ります。
ちなみにその時の似非ギャバ●のセリフは「お前はコレを使え」。
ほらね、本当にまったく気付いてないよそれが銃器どころか何かの武器ですらないことに。つーかわかってて「これを使え」とか言ってるのもやだけどな。
この一連の流れの中でいつの間にかだいぶ仲が良くなってきた仁と似非ギャバ●。そしてようやく似非ギャバ●の名前が明らかになります。彼の名前はフリード。ああ、これで似非ギャバ●と連呼するのが止まります。
銃には最後の1発の銃弾しか残っていませんでした。つまりチャンスは一度。フリードは仁の助けがあればできる、といいます。
そして、全てが終わったら成仏する、と約束します。
……意訳ではありません。
本当に「成仏」すると言ったのです。
フリードが。アジャンテ星人が。
地球についてほとんど知識のなかった似非ギャバ●が。
なんで地球の、しかもある程度仏教圏な地域でしか使われない表現を知ってるんだこの異星人。
まさかアジャンテ星は仏教の星とでも言う気ですか、セイザースタッフ……
さてさて、実はその頃クリミネルに相対していた天馬と未加。
相変わらず、まずは生身で向かっていきます。(あからさまに相手は異星人なんだから、さっさと装着しろよ……!)
そしていつものごとく、生身で結構いい勝負をした後、セイザーになってからやや苦戦。
未だ現れない仁たちは何してるのかと思ったら、現場に走って向かっているようです。一体全体どういうルートを取っているのやら。
滅多に運動をしないらしい真司の身体はちょっと走っただけでものごっつ息切れ状態に陥り、フリードは「何か病気でも持っているのか」と考えてしまったようです。すぐに仁が否定しましたが。そしてフリードは「(真司よりずっと強靭で戦いやすそうな)お前の身体が欲しいな」とか何いきなり大きいお姉さん向けのセリフ言わせてるのというセリフを言ってくれちゃったわけですが。仁はちゃんと「何気持ち悪いこと言ってんの」とツッコミ返してくれましたが。
冷静に考えて、その前ににクリミネルに真司の身体で散々攻撃を受けておきながら致命傷に至っていない真司の身体も相当に強靭だと思われます。
――で、装着してからの方がやや苦戦していた天馬と未加ですが。
しかしそれでもお得意の必殺技をクリミネルにぶち当てます……が。
ここで思い出したかのようにクリミネルが天馬のバーニングファルコンのエネルギーを吸収。
しかも、吸収方法といい、その後のエネルギー放出といい、まんまダイロギアンのリアクションをしてくれるクリミネル。
なんだかデジャヴなその攻撃に呆気に取られたのか、素直に反撃の一撃を食らった天馬と未加は変身が解けてしまいます。
邪魔者がいなくなったところで再び電気エネルギーを吸収しようとしたクリミネルの前にようやく到着した仁(変身済み)が現れ、必殺技(トルネード?)を叩き込みます。
なぜかそれは吸収できないクリミネル。
仁の攻撃を防ぎきったものの、バリヤが解けてしまった瞬間を狙って、フリードが銃に残された最後の一発を撃ち込みます。
そしてクリミネルは倒されたのでした。
・・・・・・。
(目が点)
え? なに? この余韻も何もないあっさりした倒され方は。
天馬と未加が「すごいじゃないか」と仁に駆け寄ると、素直に「手伝っただけだ」と仁が告白している間に、真司は何か怖い倒れ方をします。
驚いて真司を揺さぶり「フリード!」と声を掛ける仁に、「え?フリード?」と真司が覚醒。
フリードは本当に約束どおり、すべてが終わった瞬間真司の身体から出て行ったようです。
しかしお別れも言わせずにいなくなったフリードに、仁は「フリード!」と虚空に向かって叫び続け、状況を把握していない天馬、未加、真司に不審なまなざしを向けられますが、気付いた様子もなくフリードを呼び続けます。
まだ完全に成仏(本人談)していなかったらしいフリードは最後にお礼のメッセージを残して消え去るのでした。
そして相変わらず状況のわかっていない真司に「やっぱ握力鍛えておいたほうがいい」と握力機器を手渡し、不器用にウィンクする仁で今回は幕を閉じました。
傍から見れば虚空に向かって叫ぶという奇行をかましてくれた秤谷 仁。
彼と親友との間に埋められない溝ができていないことを祈ります。
っていうか、仁にも「親友」がいたんだなー……(ひどい)
次回は、ついに本当に辰平がイルカの調教師見習い(オフィシャル設定)であることが立証される回のようです。