第32話 宇宙飛行士の悪夢



 今回、内容的にもツッコミどころばっかりで実にセイザーらしい仕上がりだとか悦に浸っていたわけですが、最後の最後、次回予告で全部持っていかれました。(爆)

 ロギア復活ってなんなのさ!どうなのさ!!

 というわけで、今回のグランセイザーレビューをしつつ、すでに心は来週に飛んでいたり。(笑)


 OP前、仲の良い父娘がデパートで買い物中です。しかしその帰り際、父娘を尾行しているらしい謎のトレンチコート姿。視線を感じた父親が振り返るがその時には姿は見えず――そんなちょっとサスペンスっぽい仕上がりで今回の幕は上がりました。

 OPとCM明け、配達の仕事中である天馬は女性の叫び声を聞きます。見れば、近くの立体駐車場(少なくとも高さ3階相当)で怪物に襲われかけている女性が居るではありませんか。ちなみに時刻は真昼間。
 天馬は仕事も放り出し襲われている女性の元へ駆けつけます。次の瞬間には。しかも生身のままで。



 どう見ても女性と怪物(宇宙人)の位置関係が、天馬が発見した時からほとんど変わっていない様に見えるんですが、天馬は一体どれほどの速さを持って駆けつけたというのでしょう。そもそも相手が人間外だってわかってるんだから、人目につかなくなった時点で変身しとけよ。



 しかし天馬は律儀にも宇宙人を目前にしてから変身します。幸い、襲われていた女性以外、人はいなかったのでそうそう衆目にさらされることはなかったようですが――



 グランセイザーの守秘義務って一体。



 宇宙人はすぐに姿を消し、あまりにあっさり姿を消した宇宙人に首を傾げつつ、天馬は襲われていた女性に駆け寄ります。目を覚ました――というより我に返った女性から父親のことを知らされた天馬が駐車場内(?)の非常階段を下っていくと、倒れている男性を発見。かくしてこの父娘は病院へと連れて行かれました。
 病院……そうです、もちろんあのミラクル伝通院先生が働く職場です。
 宇宙人がらみなせいでしょうか、すっかり伝通院先生と魚住が付っきり体制確立な父娘です。



 ペーペーな魚住はともかく、回診とか手術とかちゃんとしてるんだろうか、天才外科医。



 魚住が眠っている娘さんを看ている間、父親から詳しい情報を聞こうとする天馬と伝通院ですが、父親はなにも覚えていないといいます。医者として見かねたのでしょうか、父親の方も休ませたほうが良いと医者らしいことを言った伝通院の言葉に賛成し、とりあえず天馬は堀口博士の元へ今回の件を報告しに行きました。
 病院を出る途中、天馬も怪しいトレンチコート男を見かけますが、ちょっと不審に思っただけで特に追いかけようとすることもなく、そのまま研究所へ。
 堀口博士や未加から父親のほうは初のシャトル船長になったヘンリー若杉という日系人であると教えられ(というか新聞でも大きく取り上げられた有名人だった模様)、しかし「宇宙で幽霊を見た」などと言っていたためすっかりおかしくなったと思われ、宇宙飛行士はすでに引退していたという話を聞きます。
 それを聞いて天馬は「宇宙人に襲われたことと宇宙船に乗っていたことは無関係じゃないですね」とほぼ断定します。

 その頃、ヘンリー若杉の娘、リサの病室に居た魚住と伝通院先生。突如聞こえてきた異音に、伝通院先生は魚住に「ここで待っていろ」と言って音の発生源を探します――っていうか。



 思いっきり「ここで待ってい」って聞こえたんですけど、先生ぃ〜……



 音を辿っていった伝通院先生の行き着いた先は病院の屋内駐車場。

 ・・・・・・・・・・・・。



 病室からどれだけ離れてますか、その駐車場。



 なんでそんなとこから伝通院先生たちの居た病室まで聞こえるような音を他の人が確認しに来てないんですか。
 伝通院先生を待ち受けていたのはリサを襲い、天馬に撃退された宇宙人でした。うっかり生身のまま不意打ちを食らった伝通院先生でしたがそこは難なく切り抜け、変身して反撃開始。必殺武器の銃をぶちあてられ、敵は透明化してその場から逃げ出します。逃げ出すのはいいんですが。







 先生、当たってる! 外した銃の(最低でも)一撃が病院内の駐車場の柱に当たってるッッ!!!







 というかそもそも病院内で銃をぶっ放すなと申し上げたい。

 ああ……でも伝通院先生のことだから、病院壊しても「しまった!」で済ませてくれるんだろうなぁ……(絶対の信頼)
 再び病院に戻ってきた天馬は、伝通院先生から宇宙人が現れたことを聞かされます。さらに伝通先生は、宇宙人に手傷を負わせた時のものと思しき現場に残されたゼリー状の物体(体液?)を小瓶に詰めたものを天馬に渡し、博士に分析してもらうよう伝えます。



 ……詰めたのか、先生……(その姿を想像するとちょっと微笑ましい)



 と、その時、魚住の悲鳴が聞こえ慌てて駆けつけると、逃げていくトレンチコートが。どうやらトレンチコートの不審人物が病室を覗いていたようです。さすがに余りに不審すぎる為天馬が追いかけ追い詰めたところ、何と相手はグランセイザーたちにとって名前だけはお馴染みのNASAの人だというじゃありませんか。



 ついにNASAが出たか!!(しかも限りなくニセモノっぽい)



 NASAの人を堀口博士の所まで連れて行き、詳しい事情を聞くと、ヘンリー若杉は実は宇宙空間で幽霊ではなく宇宙人を見ており、その宇宙人に憑依されている為、見張っていたのだそうです。その証拠だと言わんばかりにヘンリー若杉が宇宙人を見かけた時の様子を録音したレコーダーを再生するNASAの人。アメリカのシャトルでの出来事と言うことで会話はもちろん英語です。英語がわからない天馬のためにNASAの人はわざわざ同時翻訳を――
 めっさ感情こめてしてくれました。あんたは声優さんかと言いたいくらいの演技ッぷりです。この演技力もNASAの必須技能なんでしょうか。英語の発音は微妙に感じましたが。
 その頃、娘のリサも目を覚まし、伝通院先生たちもリサからヘンリー若松が宇宙人になって襲ってきたことを知らされます。
 三度、病院にやってきた天馬は、「パパはずっと悪夢に苦しんでた。パパはきっと死ぬつもりだわ、パパを助けて!」(意訳)というリサに「必ず守る、助ける!」と熱く約束します。
 しかしそれに水をさすように、病院にやってきた御園木課長とNASAの人は、人類に深刻な被害をもたらすかもしれないヘンリー若杉を拘束・抹殺する、と言います。だから、国防省の邪魔はするなという御園木課長に猛反発した天馬は、ひとり、ヘンリー若杉を探しに飛び出します。伝通院先生も、「まず若杉さんを助ける為にできる限るのことをすべき」と御園木課長たちに申し立てます。

 一方、天馬経由で宇宙人の体液らしきものを受け取った堀口博士が早速分析にかけようとすると、アタッシュケースに入った水晶板が反応します。そこで体液の入った小瓶を近づけると、なんと体液の持ち主の記憶が映像となって展開します。
 水晶板は超古代の物体が近付くとその物体が持つ記憶を映し出す力があったのです!



 そんな、いきなりとってつけたような。



 じゃあ、あれですか、ロボたち近づければ何でもわかり放題だとでも言うんですか。(わかり放題じゃないのか、そのことに堀口博士は気付いていないのか)

 水晶板の力のおかげでわかったのは、今、ヘンリー若杉には超古代の戦争で地球に攻めてきて死んだ宇宙人の亡霊(何億年も地球の周りを漂っていた)がとり憑いているということでした。かくしてこの水晶板さえあればヘンリー若杉を救えると天馬たちに合流しようとする堀口博士と未加。



 何をどういう論理展開したらそういう結論に達するのかさっぱりなんですが。



 リサの情報をもとにヘンリー若杉を発見した天馬。すでに生き延びることを諦めかけているヘンリー若杉に「助けてみせる」と必死の説得を天馬がしていると、天馬をつけていたのか、それとも普通に国防省の情報収集能力か、二人の前に現れる御園木課長・NASAの人そして特殊部隊の皆さん。
 しかし、ふたたび宇宙人化してしまったヘンリー若杉に特殊部隊はあっという間にやられ、ヘンリー若杉には逃げられてしまいます。そして「ここは俺に任せてくれ!」とヘンリー若杉を追いかける天馬。御園木課長は天馬の意思を汲んで、「地球を守れるのはグランセイザーしかいない」理論を持ち出し、NASAの人を眼力で押しとどめます。



 今後のNASAと国防省の関係に大きなひびが入ったと思われる事件でした。(終わらすな)



 奇しくも、宇宙人=ヘンリー若杉を挟み撃ちにする格好となった天馬と未加たち。
 博士曰く、「宇宙人は戦争が終わったことも、自分が死んだこともわかっていない。それがわかれば成仏するはずだ」(意訳)ということで、水晶板の力で宇宙人にそのことをわからせようとします。



 そうですね。過去の記憶だから新たな戦争が始まってる最中ということは知られずにすみますしね。



 しかし、本当にそんなことで成仏するのかな〜、むしろ身体を手に入れたことを幸いと新たな人生歩むくらいの気概が合ったらどうすんだとかほんのり思ったわけですが。

 戦いの行方を見守っていますと、最終的には未加から水晶板を受け取った天馬が、宇宙人が仕掛けてきたエネルギー攻撃の盾にするように水晶板を掲げると、水晶板はエネルギー攻撃を跳ね返し、跳ね返った攻撃を受けた宇宙人は自分が死んだ時の映像を目にすることになました。










 ちょっとまて。
















 なんで割れないの、破壊されないの水晶板ーッ!!!!!








 そんな……欠片だったとはいえ、先週はあんなにあっさり破壊されていたのに。
 あれか? やっぱりあの水晶はニセモノだったオチ?



 ――それはともかく。
 自分がすでに死んだこと、命をとして戦っていた戦争もすでに終わって久しいことを強制的に知らされた宇宙人は混乱して周囲にエネルギー攻撃を乱射します。
 しかし最期は天馬が宇宙人の周囲を狙って放ったバーニングファンルコンのエネルギーの火の粉が降りそそぎ、どうやらそれで浄霊されてしまった模様です。



 なんでアレで浄霊されるのかよくわかんなかったよ……



 かくして、悪霊に悩まされていたヘンリー若杉は、ついに悪霊から解放され、娘と熱い抱擁を交わすのでした。




 ぶっちゃけ、ぜんぜん悪夢はテーマじゃなかったわけですが。




 伝通院先生の必殺武器の攻撃がものの見事にぶち当てられてた病院の柱(引いては病院の建物そのもの)の未来を憂いつつ――




 次回、実はロギアは生きていた、なストーリーが今から楽しみです(笑)。




 あの終わりで生きてるなんて、と思いますがカリン(アケロン星人)のことでもわかるとおり、宇宙人は一筋縄ではいきません。
 ひねくれて考えることなく、素直に次回予告の映像を信じて次回を心待ちにしたいと思います。(どきどきわくわく)





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