第27話 怒れ!炎の必殺剣



 ひょっとしてセイザーの影のテーマはらぶろまんすなんでしょうかと思わずにいられない今日この頃、皆様いかがお過ごしでしょうか。
 相変わらず何かが間違ってるとしか思えないストーリー展開のグランセイザー。たぶん、ビズル星人編後編に当たる今回、急に宇宙人のローテーションピッチが上がっている現実に、やはり特撮物として20話以上やって出てきた宇宙人2種類というのはさすがにまずいとスタッフも思ったということでしょうか……。

 というわけで、今回のグランセイザーレビューです。


 堀口博士の研究室にてビズル星人の「東京ごと人類異次元転送作戦」(今勝手に命名)を阻止する為の作戦を練るグランセイザーたち。

 相変わらず炎のトライブ3人組と神谷、蘭(今回いきなり参加)、涼子以外のセイザーがいません。



 まあ、インパクター星人の人類抹殺計画(地球人類視点だと太陽系消滅計画)時ですらなかなか全員揃わなかったんだから、たかだか東京という限られた地域程度の危機では揃うはずもありませんかー(生温い眼差し)。



 とりあえず、これまで襲われていた人たちの襲撃地点を地図上でマークすると円を描くことができることから、その円の中心地点を調べることになり、天馬と未加が出動。
 神谷と涼子は改めて情報収集。博士は「どんな小さな情報も見落とさないように」とか言ってましたが、いや、それは無理でしょうと思う今日この頃。
 ――となると剣と蘭が麻美の護衛かしらと、めくるめく三角関係の予感にドキドキしつつ見守っていると、



 特にこれといった台詞やシーンもなく次の場面へ。



 ……博士もある程度認識していたのか、麻美と一緒に街中を歩くのは剣だけ。しかしその背後を物陰に身を隠しつつ蘭が追います。



 どうみても彼氏の浮気現場を追う彼女にしか見えないんですが。



 そもそも麻美の護衛でないなら他に遣るべき仕事は色々あるだろー、と温かく見守っていると、蘭の視線がよほど鋭かったのか背後を気にする麻美。
 しかし、剣のほうはまったく気付いていません。(それもどうかと)



 今回のセイザーは、どうしてこうも少女漫画テイストなんでしょうか……(遠い目)



 その頃、バイクに2ケツして問題の地点までやってきた天馬と未加は、何となく怪しいという直感のみで目をつけた工場に無断で入ります



 グランセイザーを見てるであろうちみっこのみなさーん。この行動は地球を守る戦士だから黙殺されているだけであって一歩間違わなくても犯罪行為ですよー。道路交通法も違反してますよー。っていうか注意しろよ、神谷……



 直感は大当たりで、怪しげなクリスタルが吊り下げられていることに気が付きますが、同時にどこからともなく「一足遅かったな。すでにこの地点は放棄した」的内容の放送が流れます。グランセイザー宛で。



 確かに辿り着いたのがセイザーだったから良かったようなものの、これがうっかり国防省とかだったらどうするんだろう……



 ――と、あからさまに録音っぽい音声に要らぬ心配をしてしまいました。
 それはともかく。
 この手の物体(すでに目的は終わったなどの音声付)のお約束どおり、クリスタルは爆発します。しかし、咄嗟に未加を庇って倒れ込んだ天馬の行動が無駄に思えるくらいちゃっちい爆発です。



 ……ミズル星人もここで半径数10メートル以内を吹き飛ばすくらいの爆弾を仕掛けていけばいいものを……(どうせ東京ごと異次元に送り込んで人類抹殺を図っているんだから)



 そんなことを考える時点で、素直に物を見る目が失われていることを再認識するわけですが。

 さて、自分を庇ってくれた天馬の男らしさにドキッとしたのか、未加は、戻りがてら神谷に一足遅かった報告する天馬に前回謎になったままの天馬のセリフ、「二人、無事に戻れたら……」の続きを尋ねます。



 結局オチは「焼肉でも食べに行こう」(未加のおごりで)でした。



 まあ、天馬の照れ隠しなのか本気のネタなのか微妙なとこですが。

 一方、剣と麻美がプチデート状態で、剣が麻美に星型イヤリングなどをプレゼントして、嬉しそうにお礼を言う麻美というバカップル状態を見たくなかったのか、いつの間にか神谷と合流していた蘭は麻美に対する不審を吐露します。
 蘭が麻美を疑う理由としては、
 ・狙われているはずなのに襲われたのは最初だけ。
 ・やけに剣に擦り寄っている。



 や、2項目めは単なる嫉妬じゃないんですか、蘭ちゃん。



 しかし大人な神谷は敢えてツッコまず(気付いてないだけかもしれない)、自分も気になることがある、と蘭に同意します。
 どうやら調べてみたところ麻美の家と襲われた地点は離れすぎている上に通学路でもなんでもなかったというのです。



 …………今頃になってようやく判明するなよ、そんな事実……



 それはますます怪しいということで、蘭は神谷に更なる麻美の調査を要請します。



 なんとなく蘭の姿が鬼の首を取った嫁とか彼女のように見えるのは穿ちすぎですか……



 そんな会話がなされていることを知らない剣と麻美は、どこかの広場で休憩中の様子。前回に続き「剣ちゃんは素敵な仲間が居ていいな……」と呟く麻美に、剣は「僕たち、ただの仲間じゃなくて運命共同体だから」発言のあと、勢い余ってか、自分たちがグランセイザーであることまで告白します。



 っていうかさんざん宇宙人だの異次元だの言っといて、まだそのこと(グランセイザー)は言ってなかったんですか。



 更に、「誰にも言っちゃいけないって言われたけど……麻美ちゃんなら信用できるし」と続けます。



 ああ、やっぱり基本的に緘口令は敷かれていたのかっていうかいくらグランセイザーのことを秘密にしたって日常レベルで宇宙人話を口にしていたら十分問題ありと思うんですが御園木課長。



 麻美の目は綺麗で、嘘をついたり騙したりできる人じゃないと断言する剣に、心苦しそうな麻美。
 その夜、無人の家屋(多分、自宅)でお約束どおりビズル星人のスパイだった麻美は、鏡の中から現れた上司に、現状のセイザー達の報告(まだ装置の場所に気付かれていないこと、しかし近いうちに他のメンバーも集められてしまうかもしれないこと)を報告し、同時に「地球人がそれほど危険とは思えません」と意見しますが(愛の力ですね)黙殺されます。

 翌日、剣と麻美が研究室に行くと、中では神谷や蘭(二人とも不在)の報告を受けたのか、それとも自力で思い立ったのか、麻美がスパイなのではないかという会話中。
 やはり前回、敵が未加と麻美の入れ替わりを「知っていた」(「気付いた」のではなく)のはおかしい、というのが理由のようです。



 剣にべたべたしているからという理由と比べて遥かに論理的展開です。さすが涼子さん。(言いだしっぺ)



 しかしそんな話を耳にして、今の剣が怒らないはずがありません。「麻美ちゃんを疑ってるの!?」と怒りをあらわにする剣に向かって、堀口博士が宥めるように言いました。

堀口博士「いや、そういうわけじゃないんだ。ただそういう可能性もある、かなー、と」



 博士、世間一般ではそれを「疑っている」と言われている事をご存知ですか。



 ……前回の「大勢を救う為に一人の勇気が必要な時もある」発言といい、博士の国語能力に不安を覚えずにいられません。
 怒った剣は、「僕だけでも君を守るから」と、麻美を連れて研究室を出て行きます。そしてどこかの公園で、「自分のせいでこんなことになって……」と謝る麻美に「みんなの方が変なんだよ」と慰めの言葉をかけます。



 ……微妙に、いつぞやの伝通院先生の姿がダブりましたが。



 その時、どうやって嗅ぎつけたのか、蘭がやって来て麻美を問い詰めます。本物の麻美は半年前に病死しているという事実を引っさげて。



 どうでもいいんですが、どうして宇宙人たちは故人に成りすますのが好きなんでしょうね? 調べられたらすぐ不審に思わせるというのに。まあ、セイザー達はぎりぎりまで調べないから安全圏といえば安全圏ですが。(それもどうよ)



 くらえ! とばかりにどうにもならない証拠を突きつけられ、自分がビズル星人であること、異次元転送まであと30分であることを告白する麻美。しかし剣はそれを怒るでもなく、麻美に異次元転送装置の居場所を教えて欲しいと嘆願します。
 心はすでに剣に傾いていた麻美。使命と脅し(裏切ったら殺す)と恋の板ばさみに会いつつも、異次元転送装置の場所を伝えようとしますが、突然現れたビズル星人の一撃をくらい倒れてしまいます。
 蘭が変身してビズル星人を迎え撃つ中、麻美を抱き上げる剣。最後まで自分を思ってくれる剣に対し、麻美は力を振り絞って異次元転送装置の居場所を伝えます。



 それは公園内にある縦長の塔っぽい建物でした。






 えらくご近所だな、をい……






 最期に「剣ちゃんに会えてよかった」と呟き、光の粒となって消えていく麻美。麻美がつけていた指輪も、剣の手の中で光の粒なって消えていきます。一見、麻美が存在していた痕跡を何ひとつ残さず消えてしまったことに打ちひしがれた様子の剣のもとに、神谷から本物の麻美が半年前に病死していることを教えられ「剣が危ない」と後を追ってきた天馬と未加がやってきます。
 剣が麻美に教えられた異次元転送装置の場所と残り制限時間20分を伝えたところで、ずっとひとりでビズル星人を相手にしていた蘭が相手の攻撃に押され、一旦下がってきました。
 「気をつけて! あいつ、むちゃくちゃ強い!」と警告する蘭ですが、怒りに燃える剣は、「天馬さんたちは転送システムを! こいつは……僕がやる!」と3人を転送装置の元へ急がせます。



 ――ちなみにこの「やる」は「殺る」と変換してよろしいでしょうか。(聞くな)



 変身し、麻美の仇に向かっていく剣。天馬たちも建物まで辿り着きますが、中に入ろうとしたところでビズル星人たちが阻止しようと襲い掛かってきます。女性人二人が敵を引きつけ天馬が建物内へ。そこには司令官格らしいビズル星人が居り、異次元転送装置のスイッチを押します。どうにも微妙な残り時間のカウントダウンが始まります。(いや、残り時間からビズル星人はどうやって逃げるかと……というか逃げる必要もなさそうだから時限装置にする意味ないんじゃないかと)
 そこに駆けつけた天馬と戦いになりますが、剣が必殺技で麻美の仇を取った頃、天馬も残り1秒を切る勢いでビズル星人を倒し、勢いで装置も壊します。
 装置が壊れる=爆発はもはやお約束。
 外のビズル星人たちを一掃した未加と蘭、慌てて建物から飛び出してきた天馬の目の前で爆発し粉々に破壊される公共(の物と思しき)建物
 更に、ビズル星人のものらしい宇宙船が現れ攻撃してきます。しかしこの場でセイザー達を倒す気はないのか、威嚇射撃(本気だったかもしれませんが)の後飛び去ろうとする宇宙船。
 この時になってようやく駆けつける神谷と涼子。(遅いよ……)
 剣も駆けつけ、3人そろった炎のトライブはガルーダを呼び寄せます。



 しかし、搭乗者は天馬。



 ……こう、ふつう、話の流れからここは剣になるべきじゃ……?

 まあ、今更そんなことを言っても仕方ないので。
 ガルーダにて宇宙船を追う天馬は一昔前のシューティングゲームみたいな状態(後ろから目の前の敵機を撃ち落していくタイプのゲーム)で敵の宇宙船を撃ち落しました。













 ちょっとまてなんだそのあっさり風味な倒し方ー!!













 カリンの時といいどうしてこう本来なら地上で戦う戦闘員よりも遥かに重要度が高そうな宇宙船がそう簡単に壊されたり撃ち落されたりするんですか、ちょっと。(一息)











 せめて必殺技くらい使って倒していただきたい……!











 ――かくして、無事にビズル星人の計画をそしてできたグランセイザーたち。



 夕暮れの公園で麻美との思い出に浸り、思い出の中の彼女に「さよなら」と別れを告げる剣の元に蘭が歩み寄ります。剣よりよほど落ち込んだ様子の蘭に、剣は「心配してくれてありがとう」とお礼を言って、離れた位置で見守る仲間たちと帰路に着くのでした。



 ……剣、女ったらしの才能ありそうだなーと思ったことは秘密です。



 ちなみに、公園には麻美のつけていた(剣からのプレゼントの)星型イヤリングが落ちたままでした。




 未回収かよ。



 痕跡ひとつ残さず消えていったことを哀しんだように見えたんですが実は意外にドライですか、君。




 それにしても毎回ロボットが出ない特撮ってある意味凄いですな。
 出てきても人型にならなかったり必殺技を使わず敵を倒したり。



 いっそ敵が憐れですよ……





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