第24話 脅威! ダイロギアン



 今回、ついに怒涛の勢いで(うっかりすれば打ち切りの勢いで)インパクター星人編が終わりました。
 今日もまたツッコミどころ満載って言うかツッコミっぱなし……!
 ありがとう、グランセイザー! 見てると日々の悩みが瑣末なことに思えてきます(笑)。
 ――っていうかホント、これまでの設定置き去りにしすぎだから!(笑)

 ではさっそく今回のレビューに行きたいと思います。


 なぜクラウドドラゴンが謎の巨大ロボ(=ダイロギアン)を宇宙空間にいる間に撃ち落さなかったのか、そんな傍から聞くと「あんたらSFか戦隊モノの見すぎじゃねーか」な会話をごく普通のオフィスビルが立ち並ぶ町中の広場だかカフェテラスだかを横切りつつ平然としている堀口博士と未加。
 …………って、ちょっと待て。
 今通り過ぎた野外のテーブルでごく普通にコーヒーを飲んでる黒い人、見覚えありませんか。
 しかしあまりに普通に二人がスルーする為、ひょっとして自分の気のせいだろうかと思った時でした。

黒い人「クラウドドラゴンは意外と利口なんですよ」
堀口博士「! ロギア……!」

 見間違えではなくホントにロギアで良かったようです。
 ――と、言うかですね。

 何で普通にコーヒー飲んでるの!
 気付いてもらえないからってわざわざ自分から存在をアピール……!
 つか、ストーカーかですか貴方。
 (何でそんな都合よく二人の通り道で優雅にコーヒー飲んでるのか)

 ――この一瞬へのツッコミを終えたところで、先に進みましょう。



 極普通にコーヒーを飲んでいるロギアに驚きつつ警戒する堀口博士と未加に対し、ロギアは「コーヒーでもどうですか」とお茶に誘います












 いやほんと何があったのロギア……!












 変わってる……! 何だかキャラが変わってる……!!
 いやしかしそれでもかつての伝通院先生に比べればまだましなのか……?



 淑女のたしなみか売られた気がする喧嘩は買う主義なのか未加は望むところだとばかりにロギアの隣のテーブル席に座り、ミルクティーを所望する堀口博士の意向を完全無視してコーヒーを2杯注文します。

 …………が、頑張れ堀口博士……!

 それはともかく。
 未加と堀口博士は、他のトライブの人間を襲い、巨大ロボまで呼び寄せているロギアに、何を考えているのかと問い詰めます。
 そこでロギアはあっさり地球人抹殺計画から外されたことを告げます。そして地球人を抹殺する必要も、グランセイザーを倒す必要もなくなったことも。











 (しばらく待つ構え)











 ……………ちょっと! そこの二人!!
 なんでそこで「え? 太陽系消滅作戦じゃなかったの?」と突っ込まないのッッッ!!!












 ……くっ。どうやらロギアの動向の方が気になるあまり、重要なポイントを聞き逃しているようです……!
 地球人抹殺計画発言が完全スルーされる中、「だったらさっさと星へ帰りなさいよ」と言う未加に、ロギアは厳しい口調で反論します。

ロギア「帰るわけには行かない!! ……ラディアとルシアは――私の大事な友達だった」(懐かしむような微かな笑みを浮かべつつ)


















 すいません、私のつたないツッコミアビリティLvでは、この発言にツッコミきれません……ッ!!(悔し泣き)










 でも少なくともラディアはロギアを友達とは思ってなかったと思います。そしてルシアも別の意味でロギアを友達とは思ってなかったと思います。



 ――と、私が思わず脳内真っ白になっている間ももちろん話は進みます。
 ラディアとルシアの仇を取るまでは帰れない、というロギアは、

ロギア「明日、午前9時、カミクジラ島で待つ。私はダイロギアンと一緒だ」

 …………宣戦布告はいいんですが。
 いきなりダイロギアンとか固有名詞を出されるから未加と堀口博士が思いっきり不審そうな顔しちゃってるじゃないですか。
 未加の「巨大ロボのこと?」という質問に「そうだ」と答えた後、ロギアは「カミクジラ島に炎のトライブだけで来い」と条件付けます









 以前のタコ殴りがよっぽどトラウマになったのでしょうか……









 「行かなかったどうするの」と尋ねる未加に、その場合はダイロギアンで都心に降り立ち地球人抹殺計画を実行するだけだというロギア。









 大勢で来られた場合のペナルティも言っといた方がよいのでは。









 要らん心配をしていると、何の脈絡もなく突然天馬が現れます。

 お前、いつからストーカーになった。

 突然現れたにもかかわらず、彼らの会話をきっちり傍受していたらしい天馬は、「今この場で決着をつけるってのはどうだ」と、周囲に一般人がいるにもかかわらず言い切ります。









 それでいいのか、グランセイザー……







 しかしロギアはそんな天馬の挑発に乗ることもなく、「気が進まないな」と席から立ち上がってその場を去ろうとします。それを追いかける天馬達。









 ちなみに、ロギアは思いっきり無銭飲食です。

 (コーヒー二つ運んできたウェイトレスさんがびっくりしてますヨ……)









 中途半端に短距離走者のような微妙なポーズで走り逃げるロギア。なんでさっさと瞬間転移しないんでしょうか。
 追いついた天馬とこれまた中途半端にマトリッ●スっぽい動きで格闘戦を繰り広げ、マ●リックスでお馴染みの壁渡りも見せた後、天馬と未加に挟まれたロギアは変身してさっさと逃げます。(あの光球の残像を残して高速移動してるっぽい移動)
 ロギアをこの場で倒すことができず、翌日9時にカミクジラ島へ行くことが確定となった炎のトライブ。天馬は「覚悟はできてます」と堀口博士に言いますが、平日の場合、剣の単位と出席日数が心配です。

 ――ちなみに、ここまでで5分かかってません(爆笑)。



 さて、やけにピンクのどぎついフェリーなんだか連絡船だかに乗ってカミクジラ島へ向かう炎のトライブと堀口博士。
 ……戦いの場に向かうのに、どうして堀口博士まで……
 しかし、カミクジラ島ではそんなツッコミを吹っ飛ばす衝撃的な光景が待っていました。
 ところで、私は極力重要な情報は省かずこのレビューでお伝えしているわけですが、皆様はお気づきでしょうか。
 ロギアはカミクジラ島のどこで待つとか言う細かい指定をしていません
 ――が、セイザー達は無事に指定の場所まで辿り着きます。その辿り着けた理由と思しきものこそ、衝撃の光景でした。














 水平線が一望できる絶好の岩場で野ざらしのままのダイロギアン。














 ――だからちょっと待てというに。

 このカミクジラ島、水のトライブ3人組の出会いの場(片やサーフィンに、片や風景を撮影に島を訪れていた)だったり、剣と蘭が宿泊したり、船の巡回があることからも分かるように決して無人島ではありません。












 何でニュースで取り上げられてないんだ、をい。












 変でしょう……! ある日突然謎の巨大ロボが立っていたら! 場所指定をされていない人間が船から降りたあとすぐに辿り着けるぐらい目立っている様子なのに……!









 ……開始10分も経たない内からそろそろツッコミ疲れが見え始めてきましたが私は負けません。



 セイザーたちをインパクター星人ルックで待ち構えていたロギアは、変身すると光った状態でダイロギアンに吸い込まれます。
 それを見て「合体した!?」と叫ぶ未加。






 ……結論から言えば合体で正しかったわけですが……











 私にはセイザー達のダイブインとの違いがよく分かりませんでした。

 (普通は乗り込んだって言うべきじゃ)
 (なんで即座に出る一言が合体






 ――さて、ダイロギアンと合体したロギアに対抗すべく(というかロギアもやけに正々堂々と「お前たちも超星神を呼べ」とか言っちゃってるわけですが)、ガルーダ(炎の超星神)を呼び出し、インパクター星人編クライマックスということもあり天馬が乗り込みます。(つか、私は天馬以外が乗っているところを見たことがない)
 身に着けている装甲が重いのか鈍重な動きしかできないガルーダに対し、生身の戦闘とさほど変わらない動きを見せるダイロギアン。堀口博士曰く「ロギアとダイロギアンは融合したので、ロギアの神経が直接ダイロギアンを動かしているに違いない」とのこと。
 傍から見る分には驚くほど早い動きってわけではないんですが。(単にガルーダが遅過ぎ)
 天馬はさっさとバーニングソードなる武器を召還(そうとしか見えない)し、ダイロギアンを滅多切りにします。そして止めとばかりにバーニングファルコン(弓)で炎の矢(というかそういう形態のエネルギービーム)を射ち込みます。
 しかし、そのエネルギー攻撃を吸収するダイロギアン。
 ところが見守るギャラリー(未加・剣・堀口博士)には一目瞭然のその現象に、天馬だけが気付かず「効いてないのか!?」と焦りを見せます。
 ビーム攻撃をいくらしても吸収され、逆に射ち返される天馬に、博士がダイロギアンはエネルギーを吸収することを伝えます。(未加の変身アイテムの通信で)エネルギー攻撃が跳ね返されるからこそ、クラウドドラゴンは攻撃しなかったのだ、と。
天馬「跳ね返すって……じゃあ、どうすりゃいいんだよ







 いや、どうすりゃもこうすりゃもバーニングソードの直接攻撃は普通に有効だったじゃないか。







 しかしすでに天馬の脳裏から戦闘当初のことは削除されているらしく、代わりにガルーダを人型モードから鳥モードに変形させ、炎をまとってダイロギアンに特攻をかまします。
 いつぞやのアケロン星人編でみせた人型のままの体当たりよりよっぽど必殺技っぽく見えます。(でもやっぱり技名がない)
 そして、突っ込んできたガルーダを払い落とすようにパンチしたダイロギアンと相討ち。







 ……ロギアもそこでビーム攻撃をすればいいものを……







 ダイロギアンは突っ込まれた衝撃とダメージで倒れ、ガルーダも不時着して天馬が外に放り出されます。
 「油断したぜ!」とほぞを噛む天馬に堀口博士が「ダイロギアンは物理攻撃まで吸収できん様だぞ!」と今更なことを言います。そしてその言葉に「そうか!」と納得する天馬。








 いやだから最初のソードでの攻撃……





 先に行動を起こしたのはいち早く起き上がったダイロギアン。
 一旦逃げ出し海岸を走る天馬達にビームをお見舞いしますがやたらと命中精度が低いため、天馬達は無事に海岸の岩陰(というかプチ洞窟)に身を隠すことに成功します。
 そして途端に天馬達を見失うダイロギアン。








 何で見失うか。





 天馬達を見失ったダイロギアンは、「出てこないならガルーダを破壊する」と今度はガルーダにビーム攻撃をします。それに慌てる天馬。
 ――落ち着いて天馬。
 ロギアは止まった的に対する攻撃ですら外しまくりだから……!
 その時、他の超星神及びガントラスを乗せたクラウドドラゴンが現れます。
 ちょうど時を同じくして、入院中の二人(伝通院先生と松坂)のお見舞いに来ていたのか、花を生けようとしていた蘭がクラウドドラゴンからのテレパシーを受けて声を上げます。
 尋常でない様子に起き出す怪我人二人と外で待機していたらしい水のトライブ3人組。魚住は本日非番なのか私服姿です。辰平についてはあえて言う必要はないでしょう。
 ちなみに涼子と仁と神谷はいませんでした。
 それはともかく、皆の注目を浴びる蘭は切羽詰った様子で叫ぶように言います。
蘭「急いで! クラウドドラゴンがグランセイザーを呼んでるの!」
伝通院「なんだって!?」





 ……やはり本日のカミクジラ島の件は伏されていた様子です。



 ここでようやくCMが入ります。



 場面はダイロギアンの元に現れたクラウドドラゴンから再開します。
 さすがのクラウドドラゴンといえどもエネルギー吸収するやからにビーム攻撃はできず、周囲を遊泳するだけにとどめます。ダイロギアンもさっさとガルーダに近寄って止めを刺せばいいものを、わざわざ目標をクラウドドラゴンに変更。止まっているものにすら当てられなかったのに動いている物体に攻撃が当たるわけもなくやっぱり攻撃を外しまくります。
 だんだん遠ざかっていくクラウドドラゴンの背から他の超星神たちが他のトライブ達に呼ばれて飛び出していきました。(どうやら病室にいなかった3人も無事に合流できたようです)
 完全に攻撃が当たらないクラウドドランゴンは諦めたロギアは、「止めだ!」といいつつ全然当たらないビーム攻撃をガルーダに向かって再開。
 全然当たらないというのに、それでもガルーダが心配な天馬は3人の制止を振り切って隠れていた岩陰から飛び出し(飛び出る前は未変身だったのに飛び出てきたら変身済み)、後を追ってきた未加と剣(天馬に同じ)もダイロギアンの攻撃を受けます。
 その時、なんかの力でガントラスがダイロギアンの動きを止め、その間に他の超星神たちもそれぞれ操縦者を乗せて合流します。なぜか操縦者じゃないメンバーもカミクジラ島に到着してます。
 ダイロギアンによりにもよってエネルギー系の攻撃を連発する風・水・大地の超星神。
 しかしなぜかダイロギアンはその攻撃を吸収できません







 ……いきなり設定をなかったことにされても困るんですが。
 (視聴者的に)






 その隙に、再び天馬がガルーダに乗り込み、ガントラス、4体の超星神が揃ったところで、ダイセイザーに合神します。





















 何で合体後のダイセイザーとダイロギアンの大きさがほぼ同等なんでしょうか。














 いやだって、ダイロギアンってガルーダと同じ大きさだったんですよ?
 仮にも計5体のロボが合体してるんだから倍の大きさになったところでバチは当たりません。っていか同じ大きさだとむしろ











 納得いかないまま戦いの行方を見守ります。
 合体した後とはいえ、サイズが同じでは手足のリーチの差がダイセイザーには思いっきり不利です。
 ただでさえダイロギアンにビーム攻撃は効かないから肉弾戦を選ばなければならないというのに。(ダイセイザーはその形状ゆえ物がも持てない=武器が扱えないというのに)
 それでも善戦するダイセイザーですが、ダイロギアンの3発に1発くらいしか当たらないビーム攻撃の前に、1度は地べたに倒されます。
 しかしダイセイザーにはしっぽがあったことに気が付いた天馬の機転により、しっぽ攻撃という新たな戦闘オプションも駆使して、更にはビーム攻撃に対してはバリアを張るというできるなら最初にやっとけという防御方法も駆使して、最終的にはがっつり組み付いたダイロギアンにダイセイザーが噛み付いて、実質ダイロギアンの右腕を食いちぎります。
 なぜか右腕が取れただけで動きを止めるダイロギアン。
 融合していたロギアも外に放りだされます。
 追う様に外に出た天馬は仲間達に「手を出すな」と言って、ロギアと一対一で戦い何故か勝利。











 強さのインフレが起こってます……!!















 つい、2話前まではルシア相手に一対一では勝てなかったというのに。










 変身が解けたロギアに対し、自分たちも一斉に変身を解いているセイザー達。(もちろん、天馬も含む)
 ……ロギアとかルシアは(インパクター星人的)人間ver.な姿でも武器を出せるのだからして、皆が皆変身を解くのはあまりに無用心ではなかろうか……
 その心配は的中しました。














 隙を見てロギアが人型のまま天馬を羽交い絞めにして空高く飛び上がり、自爆による無理心中を図ったのです。














 どう見ても高度数千メートルレベルで飛んでるように見えるんですが。










 ロギアは自分が帰る所はラディアとルシアがいる場所だと言い、セイザー達がロギア達に掛けた情けは、彼らにとってむしろ屈辱だったと言います。

ロギア「私は……負けていない……!」

 そう言って、最後の瞬間、何故か天馬を放し一人空に散るロギア。











 そして生身のまま落っこちる天馬。














 死ぬだろ、それ。
 (樹の陰に隠れる瞬間まで未変身だったんですよ。しかも落ちた先は海じゃなくて岩場なんですよ)














 しかし天馬は生きていた。









 ……どうやらちょうど皆の視界から隠れた時点(恐らく地面までせいぜい十数メートル地点)で変身が間に合ったようですが……








 あれはどう考えてもいくら変身が間に合ったとはいえ無事ですむ高さではなかったと思うのです。









 傍から見れば、ロギアの無理心中から天馬が自力脱出したように見えるので、仁などは「格好良かったよ〜」と賞賛しますが、天馬は納得行かない様子で「違う! あいつは最後の瞬間、俺を放したんだ!」と皆に告げます。
 一同が困惑する中、堀口博士が口を開きました。

博士「ロギアは、最後の瞬間に気が付いたんだ。……天馬を道連れにすることは本当の敗北を意味することを」




 己のプライドを守り通し、散っていったインパクター・ロギア。

 登場当初とだいぶ性格が変わってますが漢を見せた散りっぷりでした。















 これで友達宣言さえなければなぁ。
(遠い目)





 ――まあ、グランセイザーにおいて過去にこだわってはいけないということは散々学ばされてきたことですが。たとえそれが数分前の過去のことであっても。






 ……かくして、ついにインパクター星人との死闘にも終止符が打たれ、全員がやけに和やかに海岸沿いを楽しそうに歩いている中、その背後には立ち尽くしたままのダイロギアンが。


























 ダイロギアン、放置かよー!!!(絶叫)

















 和やかに帰ってる場合じゃないよ! せめて御園木課長に連絡取ろうよ!!



 しかし、そんないち視聴者の悲痛な叫びが届くわけもなく。









 最後は海に向かって石を投げつける堀口博士で終わるのでした。









 ……気、気が抜けない…………最後の瞬間までツッコミどころしかなかったよ今日のセイザー……!!!






 えー、文中、ツッコミしそびれた点を何点か。

 未加と博士もコーヒー頼んでましたが、あの後ちゃんとコーヒー代を払ったんでしょうか。

 ぶっちゃけ、伝通院先生と松坂って、病院脱走ですよね? それこそあんな暢気に海岸を歩いてていいのか。

 私服だったということは神谷も本日非番。

 っていうかセイザーで職持ちの人、本当に働いているのだろうか……





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