……常々、思います。
人は何故、一度に一つのツッコミしかできないのでしょう?
一瞬の内に脳裏に浮かぶツッコミの数々を思いついたと同時にすべて吐き出すことができるなら、このページも半分くらいに減るのに。
……やばいですよやばいですよやばいですよ!
今回も、ドコからツッコめばいいのやら!!
そんなわけで、激しく動揺しつつ今回のレビューです。
御園木さんの仕事場でしょうか、薄暗い部屋の中で何事か深刻に話し合っている堀口博士と御園木さんから物語は始まりました。
電話で話している御園木課長。どうやら米国政府が衛星ミサイルでガントラスを攻撃してくれる算段がついたようです。
…………そうか、NASAに知られているだけでなく米国政府にも公認ですか、グランセイザー。
しかし、果たして現代文明の武器がガントラスにどれほど有効だろうかと険しい表情です。そりゃそうでしょう。仮にも相手は最終兵器ですし。
ちなみに黒点の磁気嵐が収まるまであと8時間という予想です。気が付けば2日と半日以上が過ぎています。その後、ガントラスが太陽に突っ込むまでどの位かかるか不明ですが。
さて、前回、セイザー3人娘たちに必殺技を叩き込まれて瀕死の重傷を負っていたルシアは、伝通院が勤務する病院に運ばれていました。
…………。
だから、最初から病院に運べと。(前回の時点では研究室に運ばれていた)
それはともかく。
ルシアを診た伝通院先生の話によると、地球人とは身体を構成している物質が違うため治療不可能だそうです。そういう話を聞くと、「ああ、ホントに宇宙人なんだ」と思わなくもなく。
――というか、そのあからさまに地球人ではないことをどうちう検査で知ったのかが気になります。だって仮にも病院に入院扱いだと思うのですがカルテとか入院手続きとかどうしているのでしょう? この病院がセイザーとか宇宙人をすでに公認とかだったらごっつ嫌なんですが。
何はともあれ、このままではルシアは死を待つだけだと伝通院が説明すると、そもそもルシアが瀕死の状況に陥った原因の一人魚住は、「そんな……」と痛ましげに呟きます。
・・・・・・・・・・・・。(こみ上げてくる何かを必死に飲み込む)
一方、人の話をよく聞かない主人公・天馬は、つい先ほど伝通院先生が説明してくれたにもかかわらず、「天才ドクターだのゴッドハンドだのハッタリかよ! 何とかしろよ!」と詰め寄ります。
いやだからそういう問題ではなく。
そもそも、和久井博士に対する診断で私としては果たして伝通院先生はホントに天才なのかがそもそも怪(強制終了)
その頃、ルシアの大変な状況をわかっているのかいないのか、相変わらずどっかの屋上でガントローラーを掲げていたロギアはいきなり、
「滅亡へのカウントダウンだ……さらば、地球人」
と言いつつガントラスを太陽へ向かわせ――っていうか。
だからそれやると「さらば地球人」どころじゃないというのに。
ロギアは最後まで気付いてくれないままなのでしょうか……最期の瞬間に気付かれるのも間抜けで嫌ですが。
あと、別段磁気嵐を無視してガントラスを太陽に向かわせたのではなく、予想より早く磁気嵐が収まっただけのようです。
……なんなんだろう、このやっすい展開……
ますます時間がないということで、堀口博士は病院にいる天馬たちの元に急ぎます。何せ、米国政府に協力を取り付けられたのはつい先ほど。ガントラスはすでにミサイルの射程距離外。役に立ちません。急ぎすぎて通路を走り、看護士さんに「走るな、ボーズ!」とか怒鳴られます。
……さすが、色々と凄い病院です。(『色々』部分について語ると長くなるので省略します)どんな看護士ですか。まったく。
堀口博士はガントラスが太陽に向かったことを伝え、いつぞや辰平のせいで壊れてしまった探知機の修理が終わったからとそれを持参し、一刻も早くガントローラーを奪取せねばと意気込みます。
魚住はルシアを助けるためにロギアが来るはずだから待っていればいいと言いますが、その案は「すでに待っている余裕はない」と却下され、魚住を残して皆(天馬・未加・剣・伝通院・蘭・堀口博士)病室から出て行きました。
しかし何故か次の場面(探知機もって捜索中)で出てくるのは未加と蘭と博士(未加の運転する車内)と天馬(バイク)のみです。
……伝通院先生はまあ、医者だから仕方ないとして、剣は……?
疑問は解消されないまま、(視聴者にとって不思議な事に)博士の指示で何故か林の中へ入っていきます。
その探知機、壊れているんじゃ……? と一抹の不安を覚えさせる中、場面はルシアの病室に。
ルシアが目覚めると、自分をこんな目に合わせた元凶の一人が覗き込んでいるではありませんか。しかも、しらじらしくも、
魚住「ルシア、しっかりして」
だからどの口がそんな台詞を言うのか。
魚住は起き上がろうとするルシアを押し留めると、伝通院先生が応急処置をしてくれたこと、しかし地球の治療では適切な治療ができず、「このままだと……」といらんことまで説明します。
そんな魚住に、ルシアは服に薬があることを伝えます。こういう場合の薬といったら決まっている気がするんですが、魚住がそれに気付かず素直にその薬を取ってルシアに渡そうとしたその時、様子を見に来たらしい伝通院先生がベッドを飛び越えてまでその薬をとっさに奪って言いました。
「これは毒薬だ」
なんでひと目見るなりわかるんですか、あんた。
髑髏マークでも貼ってあったんでしょうか、それとも普通に青酸カリとかだったりしたんでしょうか。どちらの可能性も嫌ですが。
「敵の捕虜になるくらいなら死んだほうがいい」というルシアに、魚住は「そんな……」とショックを受けます。
・・・・・・・・・・・・。
――いえ、何でもありません。
伝通院先生は冷静に「ここにロギアは来ないな」と断言して病室を出て行きました。
その時、相変わらずどっかのビルの屋上でガントラスをコントロールしてるロギアが思案気にしているカットが映りました。
その頃、ガントローラーの電波を追って何故かどっかの雑木林に辿り着いた天馬達でしたが、それはロギアが仕掛けたデコイ(囮)の罠でした。ロギアはガントローラーと同じ電波を出す機械をその雑木林に隠していたのです。
同じ電波を出せる機械を作れるくらいなら和久井博士の手を借りるまでもなくガントローラーの修理ができていたのではなかろうかと思いましたが。
もちろん、罠を張った先には戦闘員たちが出てきます。しかし、生身で戦っても勝てる相手、今回は皆早々に変身しているので瞬殺だろう……と、思いきや。
何でか微妙に苦戦気味です。
ホントに何でだ。
また、場面は病院に変わります。病院の屋上で天馬達に連絡を取ろうとするも連絡の取れない剣、それを見守る伝通院先生(仕事はどうした)、様子を見に来た魚住の元にロギアが現れます。
わざわざコンテナの上らしき高いところに立って。
あああ……それでは自分から高いところが好きなナントカだと白状しているようなものですよー(笑)。
もちろん、目的はルシアの奪還なわけですが、そんなロギアに伝通院先生は言ってくれちゃいました。
「ルシアは返す、しかしガントローラーを渡してもらおう」
人質交換ですか……! まあ、卑怯!
しかし圧倒的に自力で勝るロギアは交渉しに来たのではなくセイザー達を倒しに来たのだとせせら笑い変身します。それを見てもセイザーたちは変身する気配がありませんが。
その時、魚住が止めに入ります。「ガントローラーを奪われる危険を冒してまで来たのは、ルシアを愛しているからだわ!」、と。
…………わかっていってるのでしょうか。
その理屈で行くとロギアに真っ先に狙われるのはあなたですヨ。
魚住の言葉に逆上したロギアは銃で魚住を狙い、咄嗟に変身した伝通院先生がその身をもって魚住を庇います。そしてもちろん倒れ伏します。(攻撃食らったから)
……先生……
しかしやられっぱなしではありません。屋上のロギアの気配を感じたのか、わざわざマントを着込んで屋上に現れたルシアにロギアが気を取られている隙に、伝通院は剣と魚住にガントローラーを奪うよう指示します。
さすが初期の悪役。抜け目がありません。
剣と魚住が変身したところで、場面は再び戦闘員に苦戦中の天馬達に移ります。
どうやらロギアは電波の囮だけでなく、身動きを封じる糸など色々仕掛け罠を残していたようです。それにもあっさり引っかかり、引っかからなくとも何故か戦闘員相手に苦戦に。
そして、とうとう未加と蘭がピンチ、という状況に陥り、天馬が二人のもとに駆けつけようとしたまさにその時――
仕掛けられていた爆発物が爆発。
殺傷能力一人分しかなさそうなちゃっちい爆発が。
天馬が微妙な吹き飛ばし方をされたところでCMが入ります。
そして場面はいきなりロギアVS伝通院先生達に。
病院の屋上からどっかの空き地に移動したらしい彼らの戦いは、ロギアの圧倒的有利で進みます。
なぜかいちいち回転しつつ背後に構えたロギアの銃の連射によって(剣を庇った)魚住と(庇われても追撃を食らった)剣はダメージ超過で変身が解け早々に戦線離脱。
伝通院先生も絶体絶命のピンチ! という時に、何故かすすだらけの天馬(未変身)が駆けつけます。
雑木林の戦い、あっさりカットされた……!
そして同じく何故かすすだらけの未加たちも駆けつけてます。
一人分の爆発にしか見えなかったんですが未加たちも余波を食らって痛んでしょうかって言うか変身してたのにどうして変身後にすすだらけになる道理があるのか。
宿敵を前に変身した天馬は炎をまとってロギアに突っ込み、ガントローラーをロギアの手から高く弾き飛ばします。
そしてジャンプしてガントローラーをキャッチし……て…………
(ただ今の天馬の格好:右手を伸ばしてガントローラーをキャッチし、左手は下に下げられ、右足をやや折り曲げ、左足は伸ばされたまま)
(そしてその格好のまま、突然宇宙空間の背景を背負って一時停止状態)
(爆笑)
ポ……ポーズが微妙……!!(大笑)
そんな微妙な状態の天馬の脳裏に語りかけてくるのはガントラスの声。その声やら博士の助言に従い、ガントラスが地球に戻るよう念じます。
そして、ホントに戻ってくるガントラス。
しかも数分と掛からず。
……あれだけ時間をかけて太陽に向かっていたのに……
ガントラスが戻ってくるまでの間、ロギアと天馬のさしの勝負が行われていました。ガントローラーを奪われてしまったショックからか、何でか天馬に押され始めるロギア。
そしてガントラスが地球に戻ってきます。
・・・・・・・・・・・・。
戻ってくるって言うか、落ちてきます。
まんまとしてやられたロギアは頭に血が上ったのでしょう、わざわざ跳んでる最中に回転しつつ銃を撃つという自分から命中率を下げるような真似をして天馬を狙い撃ち、
天馬ではなくガントローラーを撃ってしまいました。
そして勿論壊れるガントローラー……
ロギア……(憐)
当然、ガントラスは停止してしまいます。
その恨みをぶつけるかのように途端に天馬に猛攻を仕掛けるロギア。空中に止まって横にした身体を延々回転させての跳び回し蹴りみたいな技で天馬を追い詰めます。
そこに不意をついて現れ、ロギアに奇襲を掛ける神谷と松坂(変身済み)。更には仁と辰平(やっぱり変身済み)も現れて、「一人の力じゃか敵わなくても皆が揃えば!」な勢いでロギアと途中、ロギアの助けに入ったルシアを追い詰めます。数の暴力とも言います。
いざ、インパクター星人に止め、というところで、よりにもよって蘭と魚住がインパクター星人二人を庇います。
(何かを必死にこらえてみる)
魚住はロギアに「このまま二人で自分たちの星に帰って!」と訴えます。「このまま戦ってもお互いにいいことなんてないから」と。
その説得で地球侵略というか人類滅亡というか太陽系滅亡かも知れない計画を諦めるくらいなら最初から来てないと思われます。
そもそもキミが言うこと自体火に油を注ぐというか……
第一、前回あれだけ容赦なく必殺技ぶち込んでおいて。
ロギアもその説得に心変わりすることなく、ルシアを抱えてどっかに瞬間移動したのでしょう、消えていきました。
インパクター星人を説得しようという行為に対しては神谷が代表して感想を述べます。
神谷「おとなしく宇宙に帰るとは思えんな」
自分のことを棚上げする人しかいないんですか、セイザーには。
よりにもよって神谷に言わせますか、その台詞。
さて、ガントラスです。
ガントラスも他の超星神と同じようにクラウドドラゴンによってどこか異世界へ誘われていきました。完。(いや、終わらすな)
それを見ていた堀口博士は「クラウドドラゴンが何故ガントラスを」と呟きます。
え? だってガントラスも超星神ですよね? それが理由じゃダメなんですか?
ちなみに異世界へ誘われたような表現を使われていた割に、次の場面では何故かちゃっかりクラウドドラゴンの頭部の後ろに立っていたガントラスです。
昇天したネロ(フラ●ダースの犬)のような空高く上がっていく演出は一体なんだったのでしょうか……
クラウドドラゴンが去っていくのを見守る皆(涼子と反町は除く)が移される中、ナレーションが入ります。
『グランセイザーの活躍によって太陽系消滅計画は阻止された。しかし、ロギアはグランセイザー打倒を諦めていなかった』
・・・・・・・・・・・・はい?
いや、ちょっと待ってください。
ナレーションにまで太陽系消滅計画にされてます。
しかも、当初抹殺だったグランセイザーに対する態度が打倒に。
態度が硬化したんだか軟化したんだか。
そんなわけでまだまだ続くらしいインパクター星人編。
次回予告によると、次はルシアが巨大化するようです。(変身状態で、ですが)
うーわー。
あと、今回から戦闘シーンにワイヤーアクションがたくさん使われるようになったのですが。
……うーわー……(生温いまなざし)