第19話 出撃! ガンシーサー



 どうでもいいことなんですが、大地組のロボ。『ガンシーサー』なのに、必殺技が『マタドール・バースト』ってのはどんなもんなんでしょうか。
 いや、ホントどうでもいいことですが。
 そんなわけで(どんな枕詞だ)グランセイザーレビューのお時間です。
 すごかった! 今回、ホントすごかった!(笑)



 まず、お約束として前回の内容が紹介されるわけですが。いやだからそんな普通の内容じゃなかったって言うか、紹介する内容の順番違うヨー!(笑)
 さんざん負けた挙句、最後が親子の再会というほのぼのという終わりだったというのに、紹介ではまるで親子の再会の後に負けたかのようです。ちがうよー、惨敗した後そんなことなかったかのように親子の再会だよー、と思わずツッコミ。
 それが、今回のツッコミライフの始まりでした。
 (ヤな始まりだな)


 いい加減、地球に迫った危機を自覚してくれたのでしょう堀口博士の研究室に集合するセイザーたち。ガントラスの行方は不明。国防省のレーダーでも捉えられないとのことで、水のトライブたちと剣はロギアを探しに出ているようです。つまり、今回出番はない、と。
 博士と伝通院が何やら大荷物(書類)を運んできます。更に、1枚のディスクを取り出す博士。和久井博士から預かったガントローラーの研究データだそうです。これを分析してガントローラーの通信電波をキャッチしようと考えます。
 ……分析するまでもなく、和久井博士に偽モノチップの作り方を教わって、それを改良した方が早いんじゃなかろうかと思います。
 あと、伝通院が和久井博士の容態について訊かれて、「退院には時間はかかるが順調に回復している」と言ってましたが、前回の和久井博士の様子を見る限り



 そもそもどの辺がヤマだとか峠だとかする容態だったのか。



 ちょっとその辺を詳しく聞きたいところです。


 その頃のインパクター星人たちです。
 前回、せっかくのセイザーを抹殺する機会を自ら棒に振ったロギアとルシアが話しています。
 そもそもなんでガントラスを太陽に突っ込ませる作戦をさっさと実施しないのかなー、と思っていたら、その答えが明かされました。

 ガントラスのエネルギー源は酸素です。

 そして宇宙空間には酸素がない。

 イコール、宇宙空間に出るとエネルギー補給ができない。



 つまり太陽まで行けるほどエネルギーが溜まっていなかった、と。(現在、地球でエネルギー補給中なわけですね)





 ・・・・・・・・・・・・。







 いや、ちょっと待ってください。




 仮にも宇宙人の侵略から地球を守る最終兵器が、









 一番戦闘の舞台となりそうな宇宙空間でそんなどでかい弱点抱えてていいのか。(エネルギー不足って)




 ――古代人の考えは難解です……。

 とりあえず、ロギアは邪魔が入らないよう、残りの2体、ドルクルス(でっかいカブト虫)とガンシーサーの動きを抑えておくようルシアに指示を出します。


 再び画面が変わり、今度はどこぞの境内っぽいところで、道着を着て子どもと組み手をしている松坂が映ります。





 …………これは一体…………?





 どうやら、相手の少年に修行をつけている雰囲気なのですが、どこをどうしたらそういう状況になるというのか。


 修行がひと段落着いたところで、怪しげな効果音とカメラアングルを伴い現れる

 早乙女 蘭。





 ――スタッフ、先ほどの効果音とカメラアングルの意味は一体……?(いや、もちろんルシアを意識させてるんだと思いますが)。



 そして蘭が「迎えに来たわ」と言ったところで再び画面が変わります。

 研究室のある建物の廊下なのでしょうか、神谷が未加に「申し訳ない!」と謝っています。どうやら、松坂のところに現れた蘭の行動は、彼女の独断だったようです。同じトライブのメンバーの単独行動を止められなかったことを謝る神谷ですが、同時に何でこうまとまりがないのかと愚痴をこぼしたりもしています。


 突拍子のない単独行動については、神谷も言えた義理ではないと思いますが。


 とにかく、蘭ひとりで松坂の説得は荷が勝ちすぎるだろうということで、なんにでも首を突っ込む主人公・天馬どんどん他のトライブにまで幅を利かせているジャイアニズムの持ち主・涼子が二人揃って松坂の元へ向かったようです。

 バイクに二人乗りで。




 ……とめろよ、神谷……

 乗り物なら仁の車(『涼子の車』ど同義語)があるのに、なんでわざわざバイクに二人乗り……?

 もっとも、未加や仁にとっては交通違反よりも、バイクに二人乗り(というか『二人で』でかけた)ということがひっかかっているようです。








 相変わらず恋愛模様が大変そうです。




 それはともかく、場面は再び松坂たちに戻ります。
 今度は松坂が支えるサンドバッグに打ち込みまくる少年。そんな中、蘭は必死に松坂を説得中です。
「あたしと一緒に、みんなのところへ戻って!」という蘭に何事か言おうと松坂が振り返ったその時でした。





 その隙を見逃さず、松坂の尻に蹴りを叩き込む少年。







 ・・・・・・できる・・・・・・!!(笑)




 もしや、この少年の才能に惚れ込んで弟子入りでも許したのでしょうか?

 一発食らってしまったところで、今日の修行をお開きにした松坂は、なおも説得を続ける蘭を「今、ここを離れるわけには行かない」と頑なに拒絶します。
 もちろん、その離れられない理由はいい蹴りをぶち込む少年にありました。
 少年の名は『けんた』(字がわからないのでひらがな表記です)。ざっと聞いた話の内容によると、このけんた君、どうやら孤児のようでしかも学校でいじめにもあっているようなのです。どういう理由でか、出会った松坂に「自分はいらない人間なんだ」と年不相応な愚痴を零していたところ、松坂に励まされ、強くなるために弟子入りしたのだそうです。
 弟子入りを許した理由は、松坂も孤児……というか幼い頃両親に捨てられたとかで、おそらくそのせいでけんた君を自分と重ね合わせてしまっているのでしょう。
 強くなっていじめたやつらをやっつけてやりたんだと息巻くけんた君に、「強さは誰かを傷つけるためじゃなくて大切なものを守るためにあるんだ」とどの口が言うんだと思わせる台詞でたしなめ、けんた君が強さの意味をわかったら格闘技を教える約束をしたのだそうです。






 ――もちろん、なにひとつ場面は省略してませんよ。







 結局最後までそもそもどういういきさつで二人が出会ったのかは語られずじまいです。


 むしろ、そこが知りたいと思わなくもなく……



 そんな会話を交わす蘭とけんた君に忍び寄る今度こそ本当にルシアの影。

 その頃、松坂はけんた君の弟子入りを許した日のことを思い出していました。
 「お前が本当の強さを身に着けるまでいつでも傍にいる」と、固く約束していた松坂。


 指きりげんまんで。





 ……似合わな(強制終了)


 そんな思い出を思い返していた松坂の手に、セイザーの模様が浮かび上がってきました。



 そしてもちろん、お約束どおりルシアに襲われる蘭とけんた君です。


 今回、さすがのルシアも多少学習したようで最初から武器を装備しています。






 相変わらず人間バージョンのままですが。








 いや、だからさ……











 なんで最初から変身してないんでしょうか、この宇宙人。





 本当にセイザーをどうにかする気があるのか……?





 もっとも目の前に武器を持ったルシアが現れたのに変身せず生身のまま立ち向かう蘭もどうかと思いましたが。(もちろん、防戦一方です)

 けんた君を気にしている様子ではありましたが、別段、遠方に逃がしたわけでもないのに変身しようとしてたしな。(そしてそのわりになぜか「お姉ちゃん!」と声をかけられて躊躇している)
 この辺、神谷の方が柔軟性があるというか後先考えないというか。

 蘭のピンチに松坂が駆けつけます。
 「けんたを連れて逃げろ!」と叫ぶ松坂とルシアが対峙します。初顔合わせの割りに松坂が牛だということを知っていたのは、やはりロギアが和久井博士の助手時代に資料でも入手していたのでしょう。
 そしてやっぱり変身しない松坂ですが、一般の刑事さんがルシア(人間バージョン)を投げ飛ばしていたり、変身前の未加が変身状態のロギアといい勝負をしてたわけですし仮にも有名な格闘家の松坂ならば何の問題もないでしょう……っていうか、問題があったら困ります。

 松坂の言う通りにけんた君を連れて逃げようとする蘭ですが、銃刀法違反の怪しい女と対峙する松坂が心配なけんた君はその場を動こうとしません。
 そんな中、松坂とルシアの戦いが繰り広げられているわけですが……









 何度みてもグランセイザーの戦闘シーンって迫力にかける気が……(禁句)







 だって、あからさまに大外れな位置に向かって武器を振ったりしてるんですよ。




 それはともかく(自分で話題振っといて)、松坂とルシアは数度打ち合い――







 松坂が吹っ飛ばされます。














 まてまてまて!!!!

















 ちょっとまてそこの職業格闘家!!!







 なに、あっさり負けてんだあんた!!




 更に、敬愛する師匠・松坂のピンチに、けんた君は果敢にも蘭や松坂の制止を振り切ってルシアに向かっていきます。


 そしてルシアの攻撃を受けて吹っ飛びます。


 ぱっと見、軽く10mくらい。










 死ぬって。




 とりあえず、けんた君の落下地点にはぎりぎり駆けつけるのに間に合った天馬が滑り込み、けんた君を受け止めます。
 もちろん、バイクに二人乗りしてきた涼子も一緒です。今度は涼子と天馬がルシアに向かっていき――2対1なせいかそれとも涼子が強すぎるのか生身のままでルシアを圧倒してルシアを除けることに成功します。











 松坂の立場って一体・・・・・・




 ルシアを撃退した後、けんた君を病院に運びます。たぶん、伝通院の職場の病院だと思うのですが、担当したのは伝通院ではなかったようで、涼子がお医者様から聞いた容態を報告します。
 曰く――










 打撲と軽い脳震とう













 いや、それ絶対ウソ。











 絶対軽く10mは吹っ飛ばされてるんですよ!?

 点滴までうってるんですよ!!?












 いくらなんでもそれはないでしょう!!




 この世界、ヤブ医者だらけなのでは……?



 松坂の説得に、更に天馬も加わります。
 「やつらの強さはわかっただろう! 全員でかからなきゃ勝てない!」という天馬。



 でも、それを一番わかってないのも天馬だと思います。(独走多すぎ)


 それでもやっぱり説得されない松坂は、けんた君のために病院に残ります。そんな松坂の背に涼子が「あたしたちもあんたを必要としている」というおそらく今回の松坂のハート直撃ワードを投げかけました。(現に動揺してたしな、松坂)
 その後、病院を出た天馬・涼子・蘭。同じトライブの仲間なのに松坂を説得できなかったと自分を責める蘭に、涼子がやけに自身ありげに「大丈夫、直人は必ず来る」と断言します。その理由は松坂は自分と同じだから。




 ひょっとして涼子も孤児とかそういうオチですか。





 セイザーってそんなんばっかりなんだろーか……? エヴァ?(こそっと)



 その時、未加からガントラスが現れたという連絡が入りました。
 現場に駆けつけると、ルシア(変身済み)相手に戦いを繰り広げる未加と神谷。そこに天馬と蘭も加わって4対1というちょっと正義の味方らしからぬ戦況に陥ります。
 一方、太陽を目指すガントラスには伝通院の乗ったドルクルスが迫ります。
 人型ロボットVS巨大カブト虫。――どうみても、勝てそうにないんですけど、ドルクルス……
 それでも、ガントラスの上空を取ったドルクルスが上から頭突きをかまして、ガントラスを地上に叩き落します。あのツノなんて、かなり痛そうですしね。ひょっとして変形しないほうが強いんじゃないでしょうか、ドルクルス。



 その頃、松坂は病室でけんた君に説得され、仲間のもとへ向かいます。


 ちなみに、ここでようやくCMが入ります。(大笑)


 さて、CMが明けて、ガントラスとドルクルスの巨大ロボ対決ですが、ドルクルス、全くいいところなくガントラスにボロボロにされます。



 伝通院・・・・・・!!



 一方、4対1だというのに、ルシアにいいようにやられている天馬たちの所に松坂が駆けつけます。
 まずは生身でルシアにとび蹴りをかまし、その後変身してからキャノン砲で攻撃をする松坂。ルシアは律儀に、すでに目標(ルシア)を外れている砲弾を手にしたブーメランみたいな形をした剣で叩き落しつつ、松坂に攻撃を仕掛けます。
 結局そこに天馬が割り込み、ガンシーサーを呼ぶために大地のトライブを巨大ロボ合戦の方へ向かわせると、さっきまでいいようにあしらわれていたことがウソのように必殺技(単体)でルシアを撃退します。……まあ、仕留めることができず逃げられてしまうあたり、お約束というかセイザーもインパクター星人に負けず抜けているというか。

 巨大ロボ合戦にガンシーサーも参加します(搭乗者:松坂)。人型に変形する前の状態でガントラスに猛攻をかけ、ガントラスに土をつけるガンシーサー。


 やっぱり、変形しないほうが強いんじゃ……?

 その後、ガンシーサーが人型に変形すると、なぜか涼子がドルクルスの操縦を伝通院と交代します。すでにボロボロでこれ以上の戦闘は無理そうな格好で倒れていたドルクルスですがあっさり立ち上がります。
 そして2体の攻撃が始まるわけですが……最初の一撃、ドルクルスが砲撃をしている隙に高く飛び上がったガンシーサーが遥か上空からとび蹴りをぶちかまします。






 Gガンもびっくりです。(頭の横に生えたキャノンの意義は)




 しかし、その後も最初に述べたマタドール・バーストなどで一度はガントラスを撃沈しますが、さすがは酸素がエネルギー源の最終兵器。あっというまに復活。……まあ、壊れてませんでしたしね、どこも。
 結局、ドルクルスとガンシーサーもズタボロにやられてしまいました。
 ガントラスは満足げな笑みを浮かべるロギアに見送られ空高く飛んでいきましたが、先ほどの戦闘でだいぶエネルギーを消費したと思われるのでたぶん、来週も地球上にいるのではないでしょうか。


 さて、戦いの舞台となってしまった憐れな工場地帯(言ってませんでしたが)は、戦いの余波を受けて壊滅箇所がちらほら。そんな中、その場に集まっていたセイザーたちは未だに姿を見せない松坂と涼子を探すため、倒れたままの巨大ロボの元へ急ぎます。
 すると、粉塵と炎がちらつくなか松坂が涼子をお姫様抱っこして現れます。




 (爆笑)



 ――す、すいません……予想以上にツボに入った……!(笑)


 涼子の容態を案じている間(伝通院曰く「気を失っているだけ」)、クラウドドラゴンがガンシーサーとドルクルスを収容して去っていきます。



 収容って言うか、どこか異世界に誘われてしまったようにしか見えませんでしたが。



 涼子が目を覚まし、無事が確認されると松坂はひとりみんなの輪を外れて出て行きます。「ロギアを探すんだろう」と、一言残し。
 そんな松坂に、涼子が言いたいことがある、と声をかけます。
 涼子「ロギアを見つけてもひとりで戦わないこと、それから――ありがとう」

 ……涼子さん。






 後半部分はともかく前半部分はむしろ天馬に言ってやってください。



 そんな涼子の言葉に、背を向けたまま片手を挙げて応える松坂。なんだか分かり合っちゃってる松坂と涼子を見つめる仁の不機嫌な顔が印象的でした。

 負けるな、デザイナー。



 ラストはなぜか横一列に並んでその場を去る天馬・未加・伝通院・涼子・神谷・蘭の7人です。
 ――そりゃ、まあアケロン人の時は9人で横一列になって並んで歩いたものですが……





 ・・・・・・は。

 まさか、松坂はこれを察してさっさとひとりでどっかいっちゃったんでしょうか!?


 やるな、牛!



 なお、ロボが全滅した今、ガントラスを止めるにはロギアたちを見つけて、ガントローラーを奪い返すしかない、という結論に落ち着いたようです。





 ……でも、ほら、ガントラスって宇宙空間じゃエネルギー補給できない(=消費するばっかり)ということが暴露されたじゃないですか。(セイザーたちは知らないでしょうけど)









 ほっといても、クラウドドラゴンが撃ち落としてくれそうな気がしました。





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