ツノの生えている少年イコは、いけにえとして霧のお城に連れて行かれました。
誰もいないはずの霧のお城で出会ったひとりの少女とともに、イコはお城から脱出しようとしました。
イコ
主人公。13歳。男。
ツノが生えているためいけにえとして霧のお城に連れて行かれる。
ツノが生えているためか、頑丈で力も強く、身体能力も高い。
かなり高いところから落ちても平気。
爆弾に吹き飛ばされても平気(笑)。
ヨルダ
イコが霧のお城で出会う少女。イコの知らない言葉を喋る。
大きな檻の中に閉じ込められていた。
不思議な力を持っていて、しばしばイコではどうしようもないお城の仕掛けを動かしてくれる。
影に狙われている。
何気にイコより力持ち説あり。
影
ヨルダを狙って何度も現れる影。主に人型。
小さかったり大きかったり空を飛んだり、色々なタイプがある。
彼ら(?)の登場は毎回毎回心臓に悪い。
女王
霧のお城の主。
意外と神出鬼没。
主にスティックをぐりぐり動かしてイコを動かします。十字キーも使えるけれど、3Dだからスティックの方がお勧めです。でも微妙な動きが必要なときは十字キーの方が良いかも。
各ボタン毎に物が持てたり武器を振ったり鎖とかにつかまったりジャンプしたり、色々できます。
何より大事なのはヨルダと手を繋ぐこと。このゲーム、ヨルダでなければ開けない扉がそこかしこにあり、基本的にヨルダなしでは先へ進めません。また、ヨルダが影に攫われ、影穴に完全に引きずり込まれてしまうとゲームオーバーです。ヨルダが影穴に引きずり込まれたら速攻で引っ張り上げてあげましょう。
また、ヨルダは鎖につかまったり、高い壁をよじ登ることはできませんので(胸元くらいの高さならひとりでも登ってこれる)、ヨルダでも通れるルートを発見もしくは作ったり、イコが手を差し伸べてヨルダを引っ張ってあげましょう。
所々にあるセーブポイント(ソファ)もヨルダと一緒でなければ使用できません。
話だけ聞くと難しそうですが、アクションゲームのへたれっぷりでは他の追随を許さない玄米でも(一応)攻略本なしでクリアできました。(時間かかったけど)
このゲーム、ヒットポイントがありませんから、墜落死とヨルダが攫われてのゲームオーバーさえ気をつければ何とかなります。(断言)
まず、ゲームの解説書がいきなりやってくれました(笑)。
あらすじ部分が「です・ます」調の物語口調で語られてるのは、まあ、普通です。しかしなんと、ゲーム操作についてもそのまま物語り口調で説明されるのです!(笑) しかもお話があらすじと繋がっている。
「R1で少女と手をつなげることにきづきました」と書かれているのを読んだ日には、「イコについてんのか! R1ボタン!!」と思わず突っ込まずに入られなかったというか(笑)。
イコの物の持ちっぷりもすごいです。やろうと思えば、武器を片手に持ち、爆弾を抱えて更にヨルダの手を繋ぐ、ここまでできます(笑)。いや、あんたそれは欲張りすぎやろ、な持ちっぷり。一見の価値ありかと(笑)。(←そうか?)
その割りに武器がひとつしか持てないことが腑に落ちませんが。
あと、いくら火をつけようと、影を殴ろうと、決して燃え尽きない・折れない棒が素敵です(笑)。
まじめな話もしましょう。
「この人の手を離さない。僕の魂ごと離してしまう気がするから。」
このキャッチコピーがすべてを物語っていると思います。
イコとヨルダは言葉が通じません。それゆえ、ゲーム中、会話らしい会話などほとんどありません。時折呼びかけ、あとは手を繋いでひたすら城の中を進むのみ。
ゲーム中、全ての仕掛けや背景などについて語ってくれる存在もありません。
それでもいつの間にかイコやヨルダにすっかり感情移入している自分がいます。(いえ、主にイコに感情移入ですが)
影がいつ現れるのかわからなくて、一時ヨルダから離れて仕掛けを作動させなきゃいけないのにヨルダの傍を離れる決心がつかず付近を意味なくうろうろしたり。
その必要がなくてもヨルダに手を差し伸べていたり。
結末はひとつしかないけれど、断片的にもたらされる情報をどう受け止めるかは人それぞれです。だからこそ受け止めた情報から自分の中で膨らんでいく物語も十人十色。
これは物語を作っていく(紡いでいく)ゲームでもあると思います。
この優しくて物悲しい異国のお話をひとりでも多くの人に知って欲しい、そんなゲームです。
ぜひ、一度でもいいから(できれば二度。二週目はヨルダの言葉がわかるようになるので)プレイしてもらいたいです。
……でも、癒し系ゲームかと問われると、違うと思うのですよ。いやもう、影がいつ出てくるかとびくびくしまくりだから。むしろ怖いって(爆)。
あー、あと、高所恐怖症の人にはお勧めできないかも(笑)。(まじめなまま終われよ、自分……)